自らの使命を生きることを通して果たしていける社会の実現

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このままでいいのかな?
 今の教育や子どもを取り巻く環境に違和感を持つことはありませんか。外から見える「出来るようになったこと」ばかりを求められ,そしてそれが「早い」ことが評価される教育。お金を払えば自分で作らなくても食べ物も服も,更には遊びでさえも手に入る受け身の生活。これから新しい社会をつくっていく子どもたちが,こうした環境や教育だけで育っていていいのだろうか?と。ここ福山にも,そんなことを考える一人の女性がいました。

シュタイナー教育との出会い
 そんななか,彼女は,我が子の子育てを通し,シュタイナー教育に出会います。7歳までは文字も数も教えない。発達段階に沿った環境や授業が大切にされ,あえてゆっくりだったり,忘れることも大切な過程のひとつだったり。シュタイナー教育では、その人がその人らしく生きるため,今大切にすべきことを,外から見える「できる」だけでなく内側にも目を向けています。
 この教育に感銘を受けた彼女は,教員免許はありましたが,シュタイナー教育について専門的に学ぶため,二年間,大阪で開講されたシュタイナー教育教員養成ファウンデーションコースへ通います。そして,コース終了の2019年春,学びの探求と実践の場を目指し,「シュタイナーの会山びこ」を発足,その後公立学校を退職します。いずれは学校を設立させたいとの思いはありましたが,放課後クラスなどを実施し,実践を積み重ねていきました。

学校設立へ
 はじまりは,たった一人の「その子のありのままを包み込む教育がしたい」という想いだけでした。しかし,活動を続けるなか,その想いに賛同する仲間が現れました。あるものは,会のチラシを見て数か月連絡を取るかどうか悩んだ末,訪ねて来てくれ,彼女の会への想いを聞いてすぐにスタッフとして関わることを決めてくれました。またあるものは,彼女の気持ちが「このまま放課後クラスを続けていくかそれとも学校をつくるのか」揺れている時に,「私は学校をつくりたい」と迷いを振り切ってくれました。
 一人の想いから始まった活動ですが,こうして仲間が集まり,多くの人が応援してくれるなかで,学校設立へ向けて動き始めました。何度も何度も話し合いを重ね,お互いの想いを語り,理念やヴィジョンを決めました。
 その後は,それぞれ出来ることを,色々な初めての事を,楽しみながらやっています。資金や人的な課題もあり,他のシュタイナー学校のような教育は望めません。でも,こうして大人が試行錯誤し,学校をつくり,社会を変えていこうとする姿を子どもに見せられるのはとても嬉しいことです。そのことで,「どうせやっても変わらないし」ではなく,「自分たちで変えてみよう!」と思う子がいる社会を願っています。
 
2023年4月ふくやまシュタイナー学園開校