自らの使命を生きることを通して果たしていける社会の実現

おひさまクラス

おひさまクラスってどんなところ?

保護者のみなさん、子育てでどんなことを大切になさっていますか。それは、ご家庭によりさまざまだと思います。ここ『ふくやまシュタイナー学園』では、その子育てのヒントとしてシュタイナー教育を取り入れています。
シュタイナー教育では、第1・七年期(0-7才)~第2・七年期(7-14才)の子育てで大切にしたいことの一つに『リズム』があります。人は、生まれてしばらくすると首がすわり、腰がすわり、そして立ちます。あるいは、喃語を話し、意味のある言葉を話し、文で話せるようになります。これらは、当然まわりの大人の日々の関わりがあっての成長ではありますが、こうした力は月齢、年齢とともにある程度は自然と身についていきます。
しかし、自然に子どもが得ていくことのできないものがたった一つあります。何だと思いますか。
 
それは、『リズム』です。
 
朝起きて、顔を洗って、着替えて、ご飯を食べて…という一日のリズム。月曜日から金曜日は幼稚園(保育所)に行って、土曜日と日曜日は家族と過ごすという一週間のリズム。春には桜並木がきれいで、夏にはその木にセミたちが集まって、秋にはさつまいもがおいしくて、冬にはあの手袋が待っている、そんな一年のリズム。

このような『リズム』という力だけは、子どもを放っておいて勝手に身につくということはあり得ません。大人が子どもの生活のリズムを整えてやることで、子どもの暮らしのなかに『リズム』が刻まれます。
おひさまクラスで大切にしていることの一つには、この『リズム』があります。室内でじっくりと遊び、集まりで友だちと歌を歌う。お散歩では、郷分町の豊かな自然を肌で感じ、きれいな空気をたっぷりと吸いこむ。そして、お部屋へ戻っておやつ作り。おひさまクラスのいつものおやつ。みんなと一緒に作るおやつがわたしへと配られる。やさしい歌にのせて。
 
このクラスにおける『リズム』とは、まず活動の順序がいつも同じことです。室内あそび、集まり(わらべ歌など)、外遊び、おやつ作り、集まり(絵本など)という活動をいつも同じ順序で行います。これは、子どもたちだけでは決してできないことです。大人が子どもたちの様子を見つつ、導いていきます。
 
次に、“いつもの〇〇”という『リズム』です。
おひさまクラスに来たら木や羊毛でできたおもちゃがお出迎えしてくれる。いつもの先生に、いつものお友だち。そして、いつものお散歩のあとには、いつものあのおやつ。
この“いつもの○○”というリズムは、子どもたちの習慣となり、それが安心へとつながります。そのため、おひさまクラスではあえて一定期間同じ歌を歌ったり、同じ手遊びをしたりします。おやつ作りもそうです。同じおやつを繰り返し作ることで、子どもたちは作り方をからだで覚えていきます。

保護者のみなさん、お子さんをおひさまクラスで過ごさせてみませんか。二週間に一度このクラスへ通うことで、子どもたちは『リズム』をからだに沈みこませ、こころを安心で包み込んでいきます。たった一度参加するイベントのように興奮する楽しさはありませんが、一年、二年…と長期的に通うことでお子さんが落ち着いていかれると思います。そして、この包み込まれるような安心感は、その子の生きる土台となります。しっかりとした土台を築き、お子さんが生きることを通して自分らしさをよりよく輝かせていけるようにと願っております。
 
最後に、ふくやまシュタイナー学園では、先生だけでなく保護者も学校や子どもたちに深く関わっていきます。おひさまクラスで子どもたちを導いていくのは、シュタイナー教育を学び実践している保護者たちです。サービスの受け手として学校に子どもを任せきるのではなく、保護者も自ら学び、ともに行為していきます。
おひさまクラスでは、そんな学びを一緒に深めていきたい、わが子だけでなくよその子どもたちの育ちをも見守っていきたいというご家庭を募集しています。